このHPは現役ヘッドハンターが個人的に転職の裏側を語るページです。






採用の裏側をお話しましょう。
といっても、暴露話では、ありませんよ。
人事の立場を理解した上で、就職活動することが、
ライバルに格段のリードをつけれます。
その参考にしていただければ幸いです。




「己を知り、敵を知れば百戦危うからず!!」
敵=人事というものにフォーカスしてみましょう。
人によっては、人事は、採用のプロで、人格や仕事の優劣など全てを見通せる能力を持っていると勘違いしている方もいらっしゃいますが。答えは、ノンノンノンNo〜nです。

さて、標準的な会社の人事業務というのは、大きく分けると、
●採用業務。
●異動 ・昇格 ・昇進業務。
●社会保険業務。
●給与業務。
●教育業務。
●人事制度企画業務。
●組織戦略。

の7つになります。

就職活動で重要なポイントは、窓口の人事が、採用業務だけでないということです。
採用業務の中でも、新卒や中途やアルバイターetcの雇用形態に応じた種類があります。
従業員数が1万人を超えるような大企業は担当別に専任者がいるものでしょうが。採用は、一部にしか過ぎない。
勿論、中途で、そのような大企業を希望される方は、少ないでしょうから中途採用業務は、全業務の半分にも満たないということを肝に命じた方が、正しいでしょう。
例えば、2月・3月頃だと、異動のシーズンですので、異動の業務が人事にとって最優先業務になります。
4月は、新入社員研修で忙しいとか・・・。12月は年末調整で、忙しいとか。あるいは、VIPが来日するので、その資料作りが忙しいとか。
応募者にとっては人生をかけた転職活動も、人事にすれば、2の次、3の次。優先順位は低いというのは当然です。

先日も、ある一流企業に紹介した方の書類選考が1ヶ月も経過しても、何も連絡が無いのでプッシュしてみたら、
新卒採用がピークで、中途採用が中断しておりました。もう一度書類を送っていただけませんか。
と言ってくるではあーりませんか。
おそらく、忙しいというのも、あるのでしょうが、「書類を無くしたな」と疑うのも当然でしょう・・・。



前置きはこのくらいにしましょう。
転職の時期を人事の閑散期に合わせろと、いうのでは決してありません。
レジュメを送ったからといって選考されているとは限らない、という事実を踏まえたうえで作戦を立てると、
「記憶に残るレジュメを作る」
「人事を焦らすように送る」

といった対策が考えられます。

この記憶に残るレジュメの作成についてのオーソドックスな話は、各種の面接ハウツー本におまかせするとして、人事が、送られてきた書類を、どのように処理するかについて、お話しましょう。

人事は、送られてきたレジュメや送付文などの書類を、下図の3つのフィルターで処理します。


●一目瞭然フィルター:明らかに違う、誰が見ても違う、と言い切れるレジュメです。
昔、ウンコ付の履歴書が送られてきましたが、それは、論外として、非常識な文字やクシャクシャな紙などといった、10メートル先からでも書類として、不備があるもの。
正直言って、この手の書類は、没にする罪悪感があまりなく、選考人数が多い場合は、安心してアウトにできる、いわば、書類選考処理中のコーヒーブレイクのようものです。

●ブランドフィルター:単純に出身校が一流、とか現在の勤めている会社が一流、とかキャリアが一流、とか資格が素晴らしい、とか何か光るものがあるレジュメを抽出します。
一流大学・大企業が有利と言える場面です。

●マッチングフィルター:各部門からの求人票と照らし合わせて、マッチするものを選び出し分類します。
驚かれるかもしれませんが、言葉数がいくつ合っているかといったゲームのような機械的作業です。

この3つのフィルターで残った応募者に対して、初めて、皆さんが思われる書類選考にはいります。
いわゆる、送られてきた書類からイメージを膨らませ、本人を推察するといった作業です。
例えば、
「(卒業年次から)就職戦線が厳しい冬の時代に、よくこの会社に入れたなー。きっと人物は、折り紙つきに違いない。
3年の営業経験、おっ、最後に凄い成績を残しているな、随分頑張ったんだろうな。
結婚しているのか、若いのに頑張らないといけない状況なんだなー。
年収に不満がっての転職?うん、それもあの会社だったら納得いくかなー。
などなど、一人の方の生い立ちと仕事っぷりあるいは価値観をシュミレートし、総合的に合否を判断するのです。
但し、このシュミレーションができる人事マンは、少ないんですけどね。

この後の処理でも、安心することは、できません。
ある、企業の実体例をあげると、目に付いたキーワードで、照会先が変わる。
明らかに、財務・経理のキャリアの人なのに、最近の仕事が、全社の経理システムを構築するプロジェクトメンバーに選ばれて、そのキャリアから、システムの人だと勘違いされてしまい、通常であれば、財務部門での面接が、情報システム部門での面接になってしまいました。
当然、システムの知識・キャリアが不足ということで、面接はアウトの結果です。
希望職種などを記入した送付文が書類選考過程で、紛失したのでは、と疑うのも当然です。




ここまで話をすると、みなさんも対策の「記憶に残るレジュメを作る」「人事を焦らすように送る」 具体的方法もお分かりでしょうが、あえて、ハウツー本に習ってみますとそれは、
「賞味期限付の送付文を送れ」
です。具体例に興味がある方は、ご連絡ください。







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文責 Kenji Tsuruda (タオワークス(株) 代表取締役)



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